2階の部屋が夜になっても暑いのは、日中に窓から入った日射熱が部屋にこもり、夜まで持ち越されることが主な原因と考えられます。屋根が受けた熱の影響もありますが、夏に室内へ入る熱の多くは窓からです。まず寝室など優先度の高い窓の遮熱・断熱を整え、必要に応じて2階の窓へ範囲を広げることで、夜の熱のこもりがやわらぐことが期待できます。
こんなお住まいのお話(モデルケース)
2階に寝室や子ども部屋があるお住まいを思い浮かべてみてください。日中は家族が仕事や学校で不在になり、窓を閉め切りがちです。そして帰宅した夕方や就寝時に、2階に上がると「むわっとした暑さ」を感じる——こうした状態は、2階に居室のある多くのお住まいで見られます。
多くの戸建て住宅では、寝室や子ども部屋といった「夜に長く過ごす部屋」が2階に配置されています。日当たりのよさを重視して2階に主寝室を設けた間取りも一般的です。ところが、その日当たりのよさが、夏には熱のこもりやすさとして表れることがあります。
築年数が経っているお住まいでは、天井裏の断熱が十分でない場合もあります。1階は比較的過ごせても、階段を上がると空気が変わる、というのは、上の階ならではの熱のこもりやすさによるものです。これは特定のお住まいの話ではなく、2階に居室を持つ住まいに広く見られる傾向を、一つのモデルケースとして描いたものです。
2階の部屋で起こりやすいこと
2階のお部屋では、昼間の熱がこもって、夜になっても暑くて寝苦しい、という状態が起こりやすくなります。エアコンを入れてもなかなか温度が下がらず、結局朝までつけっぱなしになってしまう、というお悩みにもつながりがちです。
特に寝室の場合、夜の暑さは睡眠のとりにくさに直結します。「エアコンをつけないと暑くて眠れないが、つけたままだと今度は寝冷えや電気代が気になる」といった、悩ましい状況になりやすいのも、2階の部屋の特徴です。夜中に暑さで目が覚めてしまう、朝起きても疲れが取れた気がしない、といった声につながることもあります。
子ども部屋が2階にある場合は、お子さまが勉強に集中しにくい、寝つきが悪いといった形で表れることもあります。家族が長い時間を過ごす部屋の暑さは、日々の暮らしの質に関わるだけに、なんとかしたいと感じられる方が多いお悩みです。
なぜ、2階は夜まで暑いのか
2階が暑くなるのには、2つの熱の入口が関係しています。1つは窓から入る日射熱、もう1つは、屋根が日中に受けた熱が天井を通じて室内へ下りてくることです。
夏の冷房時に室内へ入ってくる熱の多くは、窓などの開口部を通って入ってくると言われています。窓・サッシメーカーの資料では、住まいに入る熱のうち夏はおよそ7割が窓から入るとされ、業界団体の資料でも、断熱性能の低い窓(アルミサッシと1枚ガラスの組み合わせ)の住宅では、その割合が7割を超えるという試算が示されています。
日中に閉め切った部屋では、こうして入った熱が逃げ場を失い、夜まで持ち越されます。天井側の断熱が薄いと屋根からの熱も伝わりやすくなりますが、割合として大きいのは窓からの日射熱です。つまり2階の暑さは、まず熱の主な入口である「窓」から考えるのが近道、というのがポイントです。
出典:日本建材・住宅設備産業協会/日本サッシ協会ほか。前提:アルミサッシと単板ガラスなど、断熱性能の低い窓を持つ住宅を想定した試算です。
2階の暑さ対策の考え方 ― まず寝室の窓、そして部屋単位で
まずは窓の遮熱・断熱を整えることが基本です。寝室であれば、遮熱タイプのガラスを使った内窓で、日射熱の侵入を抑えることが有効と考えられます。窓は、比較的手をつけやすく、体感の変化も感じやすい部分です。
そのうえで、暑さが強い場合には、寝室だけでなく2階の部屋の窓をまとめて断熱すると、階全体の熱のこもりを抑えやすくなります。日射熱の入口を部屋ごとにふさいでいくことで、2階に持ち越される熱そのものを減らす、という考え方です。
いきなり大がかりに考える必要はなく、「まず遮熱型の内窓で寝室の窓からの熱を抑え、必要に応じてほかの部屋の窓へ広げる」という段階的な進め方が現実的です。どの範囲まで必要かは、お住まいの造りや、窓の状態によって変わります。実際に見てみないと分からない部分もあるため、現地で状態を確認したうえで、優先順位をご提案するのがよいと考えています。
エコマド工房ではどう考えるか
窓を見直すと、どんな変化が期待できるか
窓の断熱を整えることで、「夜の寝室の暑さのこもり方がやわらいだ」「寝つきや睡眠の質に良い変化を感じやすくなった」といった変化が期待できます。日中の熱が室内に持ち越されにくくなることで、就寝時の環境が整いやすくなります。
なお、室内の温度環境と睡眠や健康との関わりについては、さまざまな関連が報告されています。ただし、これは治療や予防を保証するものではなく、あくまで快適性の向上を通じた変化として捉えていただくものです。どの程度変わるかは、お住まいの条件によって異なります。
よくあるご質問
窓の断熱リフォームは、先進的窓リノベ2026事業などの補助金の対象になる場合があります。使える制度や金額は、お住まいの窓の状態や申請時点の制度によって変わります。人気の制度のため、予算の上限に達すると年度の途中でも終了することがあります。「自分の家はどの制度が使えて、いくらくらいなのか」は、窓の写真をお送りいただければ個別にご案内します。
しつこい営業はいたしません。写真とご質問だけでも、お気軽にどうぞ。