大きな窓のあるお住まいで夏の暑さがつらいのは、窓が大きいぶん、日射熱の入口も熱の出入りの面積も大きくなることが主な原因と考えられます。東京では、眺望を楽しむ大開口や、バルコニーに面した掃き出し窓が数多く見られます。対策の中心は、眺望や採光を損なわずに日射熱を抑えられる遮熱ガラスへの見直しです。開放感を保ちながら夏を過ごしやすくすることが期待できます。
こんなお住まいのお話(モデルケース)
バルコニーに面した大きな掃き出し窓のあるリビング。あるいは、眺望を楽しむために設けられた大開口の窓。東京では、限られた面積のなかで少しでも広さと明るさを感じられるよう、大きな窓を設けた住まいが数多くあります。
こうした窓は、住まいの主役ともいえる魅力的な要素です。設計の段階では、その開放感や採光の良さ、そして眺めこそが、その家を選ぶ決め手になったという方も多いはずです。
「開放感は気に入っているけれど、夏の暑さだけはなんとかしたい」——大きな窓を持つお住まいでは、こうした思いを抱かれることが少なくありません。採光・眺望の良さと夏の暑さが、いわば背中合わせになりやすいのです。これは特定のお住まいの話ではなく、大きな開口部を持つ住まいに共通して見られる傾向を、一つのモデルケースとして描いたものです。
大きな窓のあるお住まいで起こりやすいこと
大きな窓のあるお住まいでは、開放感は気に入っているものの、夏は日ざしと暑さがつらい、大きな窓の前が特に暑い、冷房が追いつかない、という状態になりやすくなります。窓が大きいだけに、日ざしの影響がそのまま室内に及びやすいのです。
かといって、厚いカーテンを閉めたりシャッターを下ろしたりすると、今度はせっかくの明るさや眺めが失われてしまいます。「暑さは抑えたいが、開放感は手放したくない」という点が、このタイプのお住まいの悩みどころです。
また、大きな窓の前のソファやダイニングが、午後になると座っていられないほど暑くなる、という声もあります。東京では、隣家や向かいの建物が近く、外にすだれや日よけを設けにくい、というご事情もあります。バルコニーの手すりや周囲の状況によっては、外付けの日よけが取り付けにくいこともあり、窓そのものの性能で対応する必要性が高くなります。
なぜ、大きな窓は夏に暑くなりやすいのか
窓が大きいほど、日射熱の入口も、熱が出入りする面積も大きくなります。開口の面積に比例して、夏に室内へ入る熱の量が増えるため、大開口のお住まいでは、窓の遮熱・断熱性能が住み心地を大きく左右します。
夏の冷房時に室内へ入ってくる熱の多くは、窓などの開口部を通って入ってくると言われています。窓・サッシメーカーの資料では、住まいに入る熱のうち夏はおよそ7割が窓から入るとされ、業界団体の資料でも、断熱性能の低い窓(アルミサッシと1枚ガラスの組み合わせ)の住宅では、その割合が7割を超えるという試算が示されています。
大きな窓は、この「窓から入る熱」の影響を最も受けやすい部分だと言えます。眺望を保ちながら暑さを抑えるには、ガラスそのものの性能で日射熱を抑えるのが基本的な考え方になります。
出典:日本建材・住宅設備産業協会/日本サッシ協会ほか。前提:アルミサッシと単板ガラスなど、断熱性能の低い窓を持つ住宅を想定した試算です。
大開口の暑さ対策の考え方 ― 見える性能と見えない性能の両立
大きな窓では、眺望や採光を損なわずに日射熱を抑えられる遮熱タイプのガラスへの交換や、大開口に対応した内窓が中心になります。透明な遮熱ガラスであれば、明るさや眺めを保ちながら、夏の強い日ざしの熱を抑えることが期待できます。「眺めという見える性能」と「断熱・遮熱という見えない性能」を両立させる設計が、このタイプのポイントになります。
戸建てで、外に十分なスペースがある場合は、窓の外側に取り付ける日よけ(アウターシェードなど)を併用すると、より効果的です。日ざしを窓の外側でさえぎることで、熱が室内に入る前に抑えられるためです。ただし東京では、隣家との距離が近い、マンションのバルコニーで取り付けに制約がある、といった事情から、外付けの日よけが難しい場合も少なくありません。その場合は、ガラスの性能で対応することが中心になります。
大きな窓は、その大きさや取り付けの収まり(納まり)によって、適した工法が変わります。掃き出し窓には内窓や遮熱ガラスへの交換、高い位置の窓には遮熱ガラスへの交換、というように、窓の位置や形に応じて方法を選びます。マンションの場合は、専有部分の内側に設置する内窓が現実的な選択肢になることが多く、管理規約の確認が必要です。
エコマド工房ではどう考えるか
窓を見直すと、どんな変化が期待できるか
遮熱タイプのガラスを取り入れることで、「大きな窓の前の暑さがやわらいだ」「開放感を保ちながら、夏も過ごしやすくなった」といった変化が期待できます。明るさや眺めを大きく損なわずに、夏の日ざしの熱を抑えられるのが、このタイプの対策の特徴です。
大きな窓は面積が大きいぶん、窓の性能を高めたときの体感の変化も感じられやすい傾向があります。あわせて、内窓を選んだ場合には、外の音が軽減される効果も期待できます。
どの程度変わるかは、窓の大きさや向き、お住まいの条件によって異なります。大きな窓ならではの納まりの検討も必要になるため、まずは窓の状態を確認したうえで、適した方法をご案内します。
よくあるご質問
窓の断熱リフォームは、先進的窓リノベ2026事業などの補助金の対象になる場合があります。東京では、国の制度に加えて東京都の制度(クール・ネット東京)や、お住まいの区市町村独自の制度が関わる場合があります。それぞれ要件や財源が異なり、組み合わせられるかどうかは条件によって変わります。制度は年度ごとに見直され、予算の上限に達すると年度の途中でも終了することがあります。「自分の家はどの制度が使えて、いくらくらいなのか」は、窓の写真をお送りいただければ個別にご案内します。
しつこい営業はいたしません。写真とご質問だけでも、お気軽にどうぞ。